すいせいむし

職場のおじさんに座右の銘を訊きました。「すいせいむし」という返答に「?」となった出来事が由来です。

母の罪滅ぼし

職場でマイナンバーの提出を求められたので、ずいぶん前に我が家に届いていた封書を先日はじめて開けた。

 
当たり前の話だけど、そこには私の誕生日があって、発行日に目をやるとその日は母の命日だった。なにこれこの偶然すごい。
 
2年前の免許更新日、何の気なしに誕生日の次の日に免許センターへ。不躾な職員に腹を立てながら受け取った新しい免許の更新日には、母の誕生日の日付がプリントされた。
 
母を亡くしたばかりだったので、狙ったといえば狙った。私たちは1日違いの誕生日。
 
怖い話が大好きで、心霊的な本をよく読む。そこには「身内が亡くなると、その人が親族の(なにか悪いものの意味なんだけど、作品によって表現が違う)を持って旅立つ」という内容の物語を何度か目にした。
 
私の深層心理にそれがあるのかもしれないが、なにかモヤモヤしたものを持っていかれた気がするのだ。
 
それだけ私はシンプルになった気がする。
 
12歳の時、父方の祖母が亡くなった。それで私はすべての祖父母を失った。

紙一重

熊本地震で大騒ぎである。 

Facebookを見てると、意識高い系の人々がよくわからないネットニュースを装ったブログに「いいね!」したり、ウォールに流し込むから、ついつい暇つぶしに読んでしまう。

ある時「祈ることしかできないなんて言ってないで、寄付なりなんなりしろ」(意訳)という駄文を読んだ。

最近、少し怖いなあと感じるのは、言葉の裏側を読み取れない人が増えていること。

「祈ることしかできない」という人はもう寄付してる。でも、被災者の本当の気持ちを慮るには、安全な場所にいる自分の立場では上から目線すぎる。

だから「祈ることしかできない」と言っている、と思うんだけど。この字面通りの行動しか取られていないと決めつけて、あの意識高い系ブロガーは駄文を書いたのだろうか。

言葉の裏が読み取れないという障害があるというのは知っているのだが、あまりにも行間を読めない人が増えていると感じるのはなんなんだろう?

不勉強と障害が紙一重で、努力している障害者がかわいそうに思える。

しかも「寄付をしました」と言えば叩かれて、この世界は黙っていたほうが得なようだ。

だから私は黙って寄付して祈っておく。ここに書いていることは内緒だよ。

最近、Huluをよく利用している。

 

「海を感じる時」という映画を観てみた。

 

若い女優さんが脱いでいると聞いて、どんなものかと思ったから。

 

女優の「大胆演技」をウリにする映画には、大体ガッカリさせられる。

 

犬神家の一族」の松嶋菜々子とか。「ストロベリーショートケイクス」の中越典子とか。「さよなら歌舞伎町」の前田敦子もひどかった。

 

「海を感じる時」もびっくりするほどひどかった。セックス描写の自主規制をここまでするなら、もうテーマとして扱わない方がいいと思った。

 

だって、全然愛撫シーンがない。いきなり挿入したら痛いだろ、入らないだろ。愛のないセックスなんでーすという解釈もあるかもしれないけど、せめて市川由衣に痛がる演技をしてもらいたかった。

 

市川由衣の裸目当てに見に来た若いお兄さんたちが参考にしたらどうするんだよ、ますます少子化が進むな。うん。

 

行きずりの変態とコトを致すシーンもあるのだが、変態が自分のお尻を見せないようにパンツを脱ぐシーンを見て笑ってしまった。

 

市川由衣の手首を拘束しているのに、裸にしないあたり「???」と思ったが、そういうフェチの変態なのかもしれない。が、自分のパンツはそんな遠慮せず脱いでくれ)

 

 月日が経って、「愛のコリーダ」が配信されていることに気づいて好奇心に負けて見てみることにした(「本番」とかなんだか怖いイメージがあったもので)。

 

続きを読む

人間らしいきみと

男女の友情は成立するかとか

男と女は別の生き物なんよという

知ったかぶりの人たちの言葉なんて信じてなくて

 

男だろうが女だろうが同じ人間やんけと思っていた

 

だけど

 

こんな年齢になってやっと気づく

 

女が花でいられるのは、お付き合いするまでなのだ

 

あるいは結婚するまでか

 

男の中で私が花で蝶でいられる期間は裸になるまでなのだ

 

私は最初から花でも蝶でもない

 

人間なんだけど

 

そんな私の意地は届かない

 

摘まれて花瓶に生けられて朽ちるのを待つぐらいなら

 

虫かごに入れられて放置されて命を落とすぐらいなら

B型

B型なんですか?

 

わたし、恋愛対象になったことないんですけど、B型の人って好きなんです。

 

母と2人の兄がB型で。

 

B型っていいですよね〜、だって「B型だから仕方ない」で大体済むじゃないですか。

 

あ、褒め言葉になってない? ですよね〜。どうも、私の好きな理由ってなんでも褒め言葉になってないみたいなんですよお。

 

私がO型で、前おつき合いしていた彼も同じだったんですけど、性格も近すぎて近親相姦する夢を見るようになっちゃって、ああ、無理なんだなとお別れしちゃいました。

 

どうも、家族と同じ血液型の人って恋愛対象にならないんですよね。父はA型だし。

 

いまの彼氏がAB型なんですけど、O型と相性悪いんですって。まあ、血液型占いなんて信じていませんよ? いませんけど、最近うまくいってなくてぇ。

 

甥っ子がAB型なんですよ。もうわたし、いまの彼と別れたらだれともおつき合い出来ませんね。

 

あはは。

愛とか恋とか

もしかしたら私はそれを知らないのかもしれないんだけど、最近聞いた恋バナが不快すぎて、それって相互オナニーを私たちは見せつけられているのではないかと思った件。

 

その相手の男のほうとは、あれやこれやした関係で、私が知っているその人はそんなことをする人ではなかったと思うんだけど、会わなくなった時間でどんな変化があの男にはあったのか。

 

私がもう少し踏ん張っていたら、その男はそんな変な女に引っかからずに済んだのか。それとも私が知っている男のほうがまやかしで、そもそもそういう男だったのかもしれない。

 

元々がお互い別世界に住んでいて、あのころたまたま時空が歪んで出会って、知らぬ間に時空が戻っていったからお別れになったのだろう。

 

気づいたら、その男がいた心のスペースに別の男性が入ってきてしまっているので、もうおかしな関係にはならないと思うが、次こそはちゃんとけじめをつけて前に進もう。なかなかその勇気は出ないのだけど。

あなたが地球にいた頃

「あなたが地球にいた頃」は演劇集団キャラメルボックスが大昔に上演していた舞台のタイトルだ。

 

再演をするしないの話を聞いたことがなく、私も15年ぐらい前にスカパーで見た限りではあまり印象に残っている作品でもないのだけど、母が亡くなってふと「ああ、母は地球にいないのだ」と思い至った。

 

2年前のきょうだ。正確には5日になってすぐに旅立ったので、もうすぐその1日が過ぎようとしている。

 

母が地球にいた頃から2年経つ日、私は23時過ぎまで会社で仕事をしていた。

 

まだ残っている人がいたし、仙人さんもいたのでもう少し一緒にいさせてもらおうかなと思ったけど、個人的な感傷に他人を巻き込んではいけないなと思って帰ることにした。

 

母が地球にいた頃から丸2年目になる時間は、電車でスマホをいじっているうちに過ぎていた。

 

いつか、そのうちこの感傷も忘れていくのだろう。