すいせいむし

職場のおじさんに座右の銘を訊きました。「すいせいむし」という返答に「?」となった出来事が由来です。

彼の国の人

若いころ勤めていた会社で仲の良かった女の子が在日韓国人だった。


彼女は明るく(その後、闇も知るわけだが)、初対面に近いころ「私、在日なんですよ。あそこが2つあるかもしれませんよ」と冗談を飛ばしていた。


そのころは「冬のソナタ」が大流行していた時期なので、「流行りに乗っかった冗談を言ってるのかな?」と思ったが、免許証を見せられて本名を見せてもらって、びっくりした。


明るく美人な彼女はアームカットをしていた。半袖を着れば隠せる場所を切っていたのだ。彼女には親戚に在日ではない韓国人がいて、その親戚から「在日の子は、明るいか暗いかのどちらかでしかない」と聞かされていたらしい。


彼女は明るかったが、アームカットをしなければならないぐらいには闇を抱えていた。


(その後、面白いぐらいに幸せになったんだけど、この駄文のテーマではないので省略)


私にとっての韓国人ファーストインパクトはこんなもんだった。


それから10年以上経っていて、彼女も日本人と結婚するのに帰化をした。そんなことも忘れてたぐらいの時期に私はワーキングホリデーで日本にやってきた韓国人女性と出会った。


在日だった彼女は切れ長の目が美しい女性だった。最近知り合ったワーホリの女性は、目が丸く「さよなら歌舞伎町」という映画に出てくる韓国人女優に雰囲気が似ている。


さらに数日前にやってきた、ワーホリ女性のお友達の顔が、沖縄系の顔をしていた。


なんかこうですね、韓国人の顔のイメージってあるじゃないですか。


切れ長の目にエラが張ってる? そんな。まだ会ったことないけど、ザ・ブングルの加藤氏で間に合ってるので別に確認しなくてもいいんだけど(この時点でその特徴が国籍関係ないのがわかるから)。


切れ長の目で、昔の同僚だった彼女は、言われてみればああなるほど…と思ったが、ここ最近で出会った韓国人女性は普通にかわいい、なんなら普通に日本人にもいる顔の系統。


あの、目が細いエラ張った顔って、誰が作ったイメージなんだろう。


私の大好きな仙人さんが、ひと昔前の「典型的な日本人(サラリーマン)」な風貌と同じように、日本人にだって本当はいろんな顔があるのに、画一化されてしまったものなのか。


いま、私がワーホリ女性に聞きたいことは「韓国にも縄文系の顔と弥生系の顔ということがあるのか」ということ。


ワーホリ女性と在日だった彼女は「弥生系」だけど、ワーホリ女性のお友達は「縄文系」だと思ったから。なんなら私も目が一重なこと以外は、縄文系だから気になるのだ。


この世界には私の知らない世界がいっぱいある。


ヘイトスピーチというのは「私は無知です」ということを大声で訴えているだけなので、もう少し世界を広げてみたほうがいいよと思う。