気持ち悪い風景
ここは東京、中央線。
年齢相応のシワが目立つけど、美しい母親と今風の高校生ぐらいの男の子が並んで座っていた。
よくある風景なんだけど、なんだか違和感。なんだろう、この違和感。思春期の子供と親の距離にしてはちょっと近すぎる?
中央線の中でも人気のある駅で降りて行った。
背中を見送って、思い出した。きょうは土曜日だ。高校生っぽい男の子が土曜の昼下がりに母親と繁華街に向かう違和感。
余計なお世話か、余計なお世話だね。
目線をぐるりと車内を見渡した。おお、女性の背中から抱えるように立っている男性。あらやだ、仲睦まじ…いと思っていたら、その男性はその隣の男友達と話している。
3人連れか。友達の前でよくいちゃつけるな、つか男友達のほうもよくそれを見守ってられるな。
うん、余計なお世話だね。
目線を前に戻した。
女性のTシャツの柄が目目連のような、無数の目だった。
東京にはいろんな人がいるなあ。気持ち悪いけど、目目連柄のTシャツはほしいなとちょっと思った。ちょっとだけよ?